出向先から元の現場に戻るとまたつまらない日々に逆戻り
チームリーダーになり毎日終電の生活になると持病のヘルニアが悪化
ある朝身動きがとれなくなり死を意識した時、生まれて初めて自分の声を聞く
つまらない毎日に逆戻り
元の職場に戻った僕は、以前と違って自信をもって仕事に臨んでいました。
この1年半で身についた『自ら考えて、自ら動く』の感覚を元に、以前は大嫌いだったこの環境も自ら変えてやろう!という前向きな気持ちでいっぱいだったんです。
しかし…現実はそんなに甘くありませんでした。どれだけ自ら考えてみても、どれだけ思いついたことをやろうとしてみても、できることがあまりにも限られていました。
僕が元々いた職場は、いわゆる下請けという位置づけだったので、決められた範囲の中で決められた作業のみをするのが絶対のルール。
更に、余計な事をしてミスの可能性を増やすくらいなら何もしない方がいい、という考えが主流だったので、空気を変えてやろうと鼻息荒めだった僕は面倒なやつでしかありませんでした。
そして気が付けば僕も思うように身動きがとれず、半年もする頃には、また以前の何も考えずに言われたことをやるだけの日々に逆戻り…。
とはいえ、僕に本当に実力があればそんな状況も跳ね返せたはず…結局は僕の実力不足だった事実は否めないですね。
当時の僕はその事実を受け入れることができず、環境のせいにして悲劇のヒーローを演じる日々に逆戻りしてしまったんです。
チームリーダー就任が終わりの始まり
こうしてまた感情を殺して機械のように働くだけの日々に戻って数年が経った頃、僕は大規模プロジェクトのチームリーダーに任命されました。
しかしそのプロジェクトは(いつもの事でしたが)お客様からの圧力で無茶なスケジュールと人員で計画された、始める前から炎上するのが目に見えているようなプロジェクトでした。
僕はチームリーダーにはなったものの、プロジェクトの計画に対しては口出しできる立場ではありません。
そうして気が付けば僕は、月曜~土曜にかけて終電まで働き、そのうち週に1日くらいは終電も逃して近くのカプセルホテルに泊まるような生活に。(もちろんホテル代や残業代は一切出ません…涙)
そんな生活を半年ほど続けた頃、持病だった腰のヘルニアが悪化…それからは毎日が地獄でした。
腰が痛くて仕事に集中できない→仕事がなかなか減らない→スケジュールが遅れて休めないの負のループに。
痛みが酷くなるにつれて半休を取る回数も増え、出勤時間も徐々に不安定になっていきました。
僕としてはなんとか出社しているつもりではあったんですが、腰の痛みはあまり周囲に理解されません。
心配されるどころか、冷たい目で見られたり、サボりだと疑われたり、挙句の果てには腰の事をからかわれたりもしました。
仕事は常に忙しく、常に腰の痛みがあり、でも誰も助けてくれる人はいない…もう限界でした…
「もう、辞めよう」
そう思って仕事を辞めたいと上司に伝えましたが、その話はたった一言で終わりました。
「ごめん、大野君の代わりはそんな簡単に見つからないからそれは困る」
一見評価してくれてるようにも聞こえるこのセリフですが、実態は会社がこのプロジェクトをもう見捨てていたので人員補充はできないだけ。
「俺は何のために頑張ってるんやろう?」
「何のために働いてるんやろう?」
「てか…何のために生きてるんやろう?」
考えても何もわかりませんでした。ただ、自分が道具や家畜のようで、もう人間じゃない気がしていました。そして僕は考えるのを辞めました。
初めて自分の本当の声を聞く
それから何も考えず、感情も感覚も殺してただ毎日の仕事をこなしていたある朝。
目を覚ますとあまりの腰の痛みに身体をほとんど動かせない日があったんです。
少しでも身体を動かすと全身に電気が流れるような痛みが走って寝返りも打てない、飲み食いもトイレも鳴り続ける電話に出ることもできない…
当時は一人暮らしだったので、誰かに助けを求めることもできず、この痛みがいつまで続くのかも予想がつかない…
そうやって考えた時、僕は本気で「これ、死ぬ…」と思いました。
でもそうやって死を意識した瞬間、自分の中から思わぬ声が聞こえてきたんです。
「死にたくない。」
「こんなクソみたいな人生のまま終わりたくない!」
「生きたい!!」
「変わりたい!!!」
正直言って自分でも驚きました。これまでの自分の性格を考えるともういいや…と諦めると思っていたからです。
でも、同時にとても嬉しかったのを覚えてます。
「これまでずっと自分が嫌いで、毎日がつまらなくて、生きてる意味なんてないと思ってたけど、なんだかんだでほんまは自分のこと諦めてなかったんやな…」
こうして自分の気持ちに気付いてからは、ボクの中で少しずつ何かが変わり始めました。
『とりあえずやるだけやってみよう』
そんな気持ちになっていたんです。
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