「楽しみたいのに楽しめない」という原因不明の苦しみの正体

おはようございます。
心理セラピストの
おおのたかゆきです。


今日は「楽しみたいのに楽しめない」というテーマで、お話をしていこうと思います。


これは一見すると、とても不思議な悩みです。


「楽しみたいなら、素直に楽しんだらいいのに?」
「”楽しめない”ってどういう意味?」
「どうしてわざわざ悪い方ばかり考えるの?」


周りの人から見れば、そんな風に思われることも多く、なかなか理解されにくい悩みだと言えます。


ですが、悩んでいる本人からしたら、これは本当に切実な苦しみなんです。


「楽しみたい」という気持ちはあるので、楽しめそうな予定を立てること自体はします。


でも、いざその予定の日になっても、どこか心が落ち着かない…


心を許せるはずの友だちと久しぶりに会ったはずなのに、なぜか心の底からは笑えない…


それどころか、せっかく立てた楽しいはずの予定の日が近づくにつれ、なぜかどんどん気が重くなってくる…


あるいは、予定が終わった後に、なぜかぐったりと重い疲れが出たり、体調を崩してしまう…


そして一番苦しいのは、「それが自分でもなぜだかわからない」ということなんです。


やがて、その原因不明の苦しみは、自分を責める方向へと変わっていきます。


「別に自分は不幸なわけでもないのに、何がそんなに不満なんだろう?」


「楽しめないのは私の捉え方の問題であって、もっと”あるもの”に感謝すべきなのに…」


「どうして、私はそれができないんだろう…私が何かおかしいんじゃないか…?」


そうして、さらに「楽しめない(苦しい)」状況へと、自分自身を深く追い込んでしまいます。


でも、これっていったい何が起きているんでしょうか?

原因は幼い日にした「楽しまない」という決断

本来、人間を含むすべての動物は快楽を望むものであり、好き好んで自分を苦しめることは絶対にしません。


だとしたら、やっぱり何かの異常なのでしょうか…?


いえ、決してそういうわけではありません。


僕の心理セラピーでは、こういった悩みの原因は、


《楽しんではいけない》


というビリーフにあると考えます。


このビリーフを持つ人は、文字通り、「楽しむこと」を無意識のうちに固く禁止しています。


そのため、楽しいと思って始めたことなのに、なぜかいつの間にか苦しくなっていたり。


楽しいことをすると、なぜか罪悪感を感じてしまったり。


ずっと楽しみにしていた予定の前後で、体調を崩してしまったりするんです。

それは愛する家族と繋がるための優しくて悲しい決断

では、なぜこんな不自然とも言えるビリーフを作ってしまったのでしょうか?


それは、あなたが幼い頃に過ごした「家庭内の雰囲気」と大きく関係しています。


例えば、
 

  • 親がいつも忙しく、大変そうで、疲れて苦しそうだった
  • 他の兄弟姉妹に障害や病気の子どもがいて、両親も余裕がなかった
  • 親が真面目すぎる人で、楽しむことを良しとしない人だった


そんな風に、家庭の中に「楽しんではいけない雰囲気」が蔓延していた。


これまでもお伝えしてきたように、小さい子どもというのは、そういった空気に非常に敏感です。


さらに、その空気が暗く重たいものだった場合、子どもはすべて「自分に責任がある」かのように考えてしまいます。


そのため、最初は家族を明るくしようと頑張る子どもが多いんですね。(実は赤ん坊であっても、母親に元気がないと必死に笑いかけたりするんです)


それで家族が明るく元気になってくれればいいのですが……


どれだけ頑張っても、空気が変わらなかった場合。


それどころか、明るく元気に振る舞う姿を疎ましく思われたり、怒られたりした場合。


子どもは、心の中でこんな風に決断します。


「お母さんも(お父さんも)こんなに大変そうだから…」
「お母さんも(お父さんも)楽しんだりするのは嫌いみたいだから…」


『私だけが、楽しんだりしてはいけない』
『私だけが、明るく、幸せそうに生きてはいけない』


それが、愛する家族の一員となるための、絶対的なルールだったんです。


つまりこれは、家族を愛するが故に、自分が楽しむことよりも「愛する家族との繋がり」を選んだ、とても優しくて悲しい決断なんです。

心の奥に眠る純粋な欲求に許可を出してあげること

もし、あなたも今回のお話に「私にも当てはまるかもしれない」と共感する部分があったなら。


まずは、あなたが日頃感じている「罪悪感」の奥には、「本当はもっと楽しみたい」という純粋な欲求が隠れていることに気づいてみてください。


子どもは本来、大人以上に自由に、のびのびと、楽しみたいと感じる生き物です。


その当然の気持ちを、幼いあなたは、愛する家族のために自ら封じ込めました。


それは、もっと欲しいもの(家族の愛)があったから仕方のないことではあったけれど、小さなあなたにとって、本当はすごく辛いことだったはずです。


その当時の悲しい気持ちを、今のあなたが、しっかりと受け止めてあげて欲しいです。


そして同時に、心の中に今もずっと残り続けている幼いあなたに対して、


『楽しむことは罪ではないよ』
『幸せになることは裏切りではないんだよ』


と、優しく何度も教えてあげてください。


そういった一つ一つの積み重ねが、あなたが心から笑って楽しめる幸せな人生への大きな一歩になるはずですよ。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


心理セラピスト おおのたかゆき