嫌いな人が多い人ほど自己否定が強くなる理由

こんにちは。
心理セラピストの
大野貴之(おおのたかゆき)です。


いきなりですが、あなたには“嫌いな人”はいますか?


世の中には色んな人がいますし、嫌いな人の1人や2人、誰にだっているんじゃないかと思います。


僕はそれ自体は仕方ないことだし、別に悪いことだとは思っていません。


ですが、心理学的には嫌いな人が多ければ多い程、自己否定が強くなるとご存じですか?


そこで今日は
 

  • どうして嫌いな人が多いと自己否定が強くなるのか?
  • どうすれば嫌いな人を許せるようになるのか?


といったテーマでお話してみようと思います。


普段からイライラさせられることが多い人はぜひ最後まで読んで下さいね。

“嫌いな人”はあなた自身をうつす鏡

あなたが嫌いだと思う人はどんな人ですか?


一度頭の中でその人を思い浮かべ、どこがどう嫌いなのかを具体的に考えてみてください。


例えば、
 

  • 上から目線で話す
  • 自分勝手なことをする
  • 人の気持ちがわからない


など、なんでも結構ですので、どうしてその人が嫌いなのかを考えてみてください。


どうでしょう?自分が嫌いな人のどこが嫌いかわかりましたか?


では、少し衝撃的な事実をお伝えします。


怒らずに冷静に読んで下さいね。


実はあなたが嫌いな人が持つ「嫌いな部分」、それはあなた自身が自分に対して禁止している部分なんです。


言い換えると、実はあなたも同じ部分を持っているということ。


つまり、”嫌いな人”というのは、あなた自身をうつす鏡でもあるんです。

嫌いな人が多い人は自分が嫌いな人

なぜそんなことが言えるのか?


これは「抑圧と投影」と呼ばれる心の仕組みに関係しています。


まず「抑圧」とは、人が自分自身が持つ嫌な部分を見たくないために、その部分にフタをして見ないようにする心の動きを言います。


そして「投影」とは、この抑圧された(フタをした)自分の一部を他人の中に見つける心の動きを言います。


この説明だけではピンと来ないかもしれないので、具体的を挙げて説明しますね。


例えば、「怒るのはよくないこと」と思ってる人がいるとします。


ですが、「怒る」という行為は人間なら誰でもする自然な行為なので、どんな人の中にも「怒る自分」という部分が必ずあるんです。


そのため、「怒るのはよくないこと」と思う人は「怒る自分」にフタをして見ないようにしてしまいます。(抑圧)


そうすると、「怒る人」に対して嫌悪感を感じてしまったり、抑圧がひどい場合は、本当は自分が怒っている場面で「きっとあの人は自分に怒っている」と感じてしまうこともあります。(投影)


簡単に言うと「抑圧と投影」とは、自分にとって不都合なものを他人におしつけて自分の身を守る防衛機制の一種なんです。


ということは、嫌いな人が多い人というのは、自分に対しても嫌いな部分が多い人なわけです。

自分に許可を出せれば他人も許せるようになる

ここまでの内容で僕が伝えたいのは「嫌いな人をなくそう」なんて綺麗事ではありません。


別に嫌いな人の一人や二人、誰にだっていると思います。それは人間として自然なことです。


ただ、あまりにも嫌いな人が多い場合、それはそのまま生きづらさにつながってしまいますよね。


ですので、そういった場合は少しでも嫌いな人を減らせるようになればいいなと思っています。


じゃあどうすれば嫌いな人を減らせるのか?


それはここまでの内容からお察しかと思いますが、まずは自分自身に許可を出すことです。


上から目線の人が嫌いな人は自分が上から目線で話すことに許可をする。


自分勝手な人が嫌いな人は自分が自分勝手に振る舞うことに許可をすればいいんです。


ただ、許可をするとはそれをやれという意味ではありません。


人間なんだからそれをしてしまうこともあるよね、と思うようになることが大事なんです。


つまり、上から目線になる必要はありませんが、たまにはそうしてしまうこともあっていいと自分に許可を出す。


そうすると、他人に対しても腹が立つことが少なくなっていき、結果的に嫌いな人が減っていくでしょう。

自分にも他人にも優しくいられると幸せに繋がる

何度も言いますが、僕は「嫌いな人をなくそう」なんて考えていません。


ただ、『自分に対して寛容でいて欲しい


それが、僕が今日のテーマで一番伝えたかったことです。


失敗してもいい
間違えてもいい
わがままでもいい
怒ってもいい
人間なんだからそんなこともある


そんな風に自分に対して寛容になれると、結果的に他人に対しても寛容になれます。


そうして自分にも他人にも優しくいられることが、幸せな人生には不可欠なんじゃないかと僕は思っています。


そのためにもまずは自分に優しくなること。


まずはそこから意識してみてくださいね。


最後までお読みいただきありがとうございました。


心理セラピスト 大野貴之