目次
- 1 人の性格は0歳~18歳までに作られる
- 2 “いじめ”によって起こる3つの性格の変化
- 2-1 ①集団が苦手になる
- 2-2 ②他人を信用できなくなる
- 2-3 ③「怒り」を感じなくなる
- 3 「心の傷」を解消すれば性格も変わる
こんにちは。
心理セラピストの
おおのたかゆきです。
僕は普段、心理セラピストとして、悩みの根本原因となる「心の傷」を解消する心理セラピーを行っています。
幼少期の「心の傷」は主に親との関わりによって作られますが、中にはそれ以外の理由で作られるケースもあります。
その代表的な例が学校での「“いじめ”」です。
実際、僕の所に来て下さる方の中にも、悩みの根本原因が幼少期の「”いじめ”」にあったという方は少なくありません。
しかし、セラピーを受けるまでは過去の”いじめ”が今に影響を与えていると思う方は意外と少なく、中には記憶すら忘れていたという方までいらっしゃいます。
そこで、今回は“いじめ”による「心の傷」で起こる性格の変化について解説します。
「”いじめ”で性格が変化した」というのは、裏を返せば、その「心の傷」さえ解消できれば性格も変えられるという意味です。
過去に”いじめ”を受けた経験のある方、そんな記憶はないが悩みの根本原因を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
人の性格は0歳~18歳までに作られる
まず、大前提として、人の性格は生まれながらに決まっているものではありません。
活発かどうか、積極的か消極的か、刺激に敏感かそうでないかなど、「気質」と呼ばれるものは生まれながらに決まっています。
しかし、「物の見方、考え方、感じ方、価値観など」は生まれた後の経験を通して、作られていくものなんです。
そして、それは18歳(=脳が大人と同じ状態に完成する)までに良くも悪くも変化し続けます。
そのため、子どもの頃に”いじめ”などの心に大きなショックを受ける体験をすると、簡単に性格は変わってしまうんです。
※性格についてはこちらの記事も参考にしてください
“いじめ”によって起こる3つの性格の変化
では、具体的にどういった変化が起きてしまうのか?
ここでは、”いじめ”によって起こりやすい性格の変化を3つご紹介します。
なお、ここでご紹介する変化はあくまで代表的なものです。
“いじめ”を受けた全員がこうなるわけではありませんし、ここで紹介したもの以外の変化が起こる可能性もあることをご了承ください。
①集団が苦手になる
まず、1つ目の変化は「集団が苦手になる」というものです。
具体的な悩みとしては、以下のようなものがあります。
- 集団の中で自分の居場所を感じられない
- 集団の中で居心地の悪さを感じる
- 集団の中にいると悪口を言われていると感じる
- 団体行動が嫌になる
- 飲み会やパーティーなどの集まりが苦手
これは、子どもの頃にクラスの皆から仲間外れをされたり、集団でいじめられた経験をすると起きやすい変化です。
“いじめ”によって、<集団の中に入るのは危険だ>という強い思い込みを作ってしまい、それが大人になってからも継続してしまうわけです。
②他人を信用できなくなる
2つ目の変化は「他人を信用できなくなる」というものです。
- 嘘をついているんじゃないか?
- 裏切られるんじゃないか?
- 傷つけられるんじゃないか?
こういった不信感を誰に対しても感じてしまい、人を信用したり、人と親密になったりすることができないという悩みになります。
これは、
- 仲が良かったはずの友だちに裏切られた
- 親、先生、友だちに相談しても助けてもらえなかった
などの体験をすることで<人を信用するのは危険だ>という強い思い込みを作り、それが大人になってからも継続してしまうケースです。
③「怒り」を感じなくなる
3つ目の変化は「怒りを感じなくなる」というものです。
怒りを感じなくなることで起こる悩みには以下のようなものがあります。
- 嫌なことに嫌だと言えなくなる
- 自分が悪いと思いやすくなる
- 自分には価値がないと思う
人間は本来、自分に危害が及ぶようなことが起きれば「腹が立つ」ようにできています。
しかし、”いじめ”を受けている時は怒りたくても恐くて怒れないという状況になりやすいです。
そうすると、怒りを我慢し続けないといけなくなり、やがて怒りそのものを感じなくなってしまうんです。
これは、心が自分の身を守るために<もう怒りを感じるのはやめよう>と強く決断してしまったことで起こります。
さらに、他者への怒りを抑圧してしまうと、やがてその怒りは自分自身に向くようになります。
その結果、「自分が悪い」「自分が情けない」「自分に腹が立つ」のように罪悪感を感じやすくなってしまうわけです。
「心の傷」を解消すれば性格も変わる
今回は具体的な内容だったので、人によっては辛く感じることもあったかもしれません。
しかし、「心の傷」は一度負ってしまうと、一生そのままというわけではありません。
大人になってからでも「心の傷」は解消可能で、さらにその時作った思い込みを書き換えることで性格も変えられるんです。
そのために、まず自分でできることは、当時の辛かった気持ちとしっかり向き合うこと。
当時の子どもの自分をイメージして、その子を今の自分が慰めるような関わりをすれば、少しは楽になると思います。
ただし、人によっては辛い記憶を思い出すことでパニックになってしまう危険もあります。
ですので、あまり無理をせず、難しい場合は必ず専門家の指導を受けるようにしてくださいね。
ライフチェンジセラピーでは”いじめ”のセラピーも可能ですので、よかったら一度体験セッションにも来てみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
心理セラピスト おおのたかゆき