嫌な記憶ほど忘れられない理由とは!?

こんにちは。
心理セラピストの
大野貴之(おおのたかゆき)です。


心理セラピーを受けに来てくださる方の中には、


「過去の嫌な記憶を忘れたいです。」
「どうすれば嫌な記憶を消すことができますか?」


のように仰る方がいます。


過去にトラウマとなるような出来事を経験し、その記憶に今でも苦しめられているのなら、そう思うのも当然だと思います。


ですが、実は人間の心(脳)は、”嫌な記憶ほど忘れられない”ようになっているんです。
 

  • なぜ嫌な記憶ほど忘れられないのか?
  • 忘れられないならどうやってトラウマを乗り越えるのか?


今日はそういった疑問について解説しようと思います。

嫌な記憶ほど忘れられない理由

実は僕たち人間の心は、嫌な記憶ほど忘れにくいようにできています。


どうしてそんな自分で自分を苦しめるような仕組みになっているの…?と、不思議に思う方も多いかもしれません。


ですが、これは決して自分を苦しめるためではなく、自分自身を守るためにそうなっています。


というのも、人は『同じ失敗を繰り返さないために』嫌な記憶を忘れないようにするんです。


つまり、嫌な経験や危険な体験であればあるほど、それを二度と経験しないためにも忘れてはいけないんです。


道路に飛び出して危険な目に遭ったのなら、「道路に飛び出すのは危ない」と覚えておかないと、また同じことを繰り返す可能性がありますよね。


だから人の心(脳)は、嫌な記憶ほど忘れにくいようにできているんです。

苦しさの原因は記憶そのものではなく感情

「じゃあ辛い経験をしたら、その苦しさを永遠に背負っていかないといけないの…?」


もしかしたら、あなたはそんな風に落胆してしまったかもしれませんね。


ですが、安心してください。


嫌な記憶は忘れられなくても、その時の苦しさはちゃんと消すことができます。


なぜなら、トラウマや嫌な記憶によって起こる苦しさの本当の原因は、記憶そのものではなく感情にあるからです。


実は人間の感情(特にネガティブな感情)は、ちゃんと消化しないといつまでも心の奥に残り続けます。


つまり、嫌な記憶を思い出して苦しくなるのは、普段は見ないようにフタをしていた未完了の感情が、記憶と一緒に甦ってきてしまうからなんです。

感情を消化すればトラウマもただの記憶になる

あなたはこれまで経験した嫌な記憶を思い出す時、全て当時の苦しさを同じように感じますか?


恐らく、昨日のことのように苦しさを鮮明に感じる嫌な記憶と、思い出せるけど別に苦しくはならない嫌な記憶の両方があると思います。


この違いは、その当時に感情が消化されたかされなかった(我慢した)かです。


つまり、もしあなたが今も悩まされているような嫌な記憶があるのだとしたら、それはその当時の感情が未完了になっているということ。


逆に言うと、その未完了となっている感情を呼び起こし、ちゃんと感じることができれば苦しさも消えていきます。


この「未完了の感情を消化する」ことこそ、トラウマを乗り越えるために最も重要なポイントなんです。

まずは我慢していた感情を吐き出してみよう

未完了の感情を消化するためには、これまで我慢していた(フタをしていた)感情を吐き出す必要があります。


そして多くの場合、未完了の感情とは、無意識に感じないようにしていた感情なんです。
 

  • 悲しくても弱いと思われたくなくて悲しめない
  • 嫌なことがあっても嫌だと言えない(=怒れない)
  • どれだけ恐くても平気な振りをしてしまう


こんな風に、僕たちは誰でも感じるのが苦手な感情を持っています。あなたにもありませんか?


もしあなたが過去の嫌な記憶に悩んでいるなら、その当時に我慢した感情はないかを考えてみてください。


頭だけで考えるのではなく、ちょっと辛いと思いますが、その時の記憶を思い出して実際に感じるものを探ってみてください。


そうやって未完了の感情を少しずつ消化できれば、それと同時に苦しさも減っていくはずですよ。


最後までお読みいただきありがとうございました。


心理セラピスト 大野貴之