目次
- 1 悲しみとの向き合い方3つのタイプ
- 2 悲しまずに頑張ろうとするのが危険な理由
- 3 悲しんで立ち直る人と引きずる人の違い
- 4 まとめ
- 4-1-1 ★動画はこちら★
おはようございます。
心理セラピストの
おおのたかゆきです。
心理セラピストをしていると、大きな悲しみを抱えた方のカウンセリングをすることもよくあります。
例えば、
- 恋人との別れ(失恋、離婚)
- 大切な人との死別
- ペットとの死別
など、生きていれば誰もがこういった辛い体験をしてしまう可能性はありますよね。
ですが、同じような辛い体験をしても、その悲しみを乗り換えられる人といつまでも引きずって苦しむ人がいます。
両者の違いはいったい何なんでしょう?
そこで今回は
『悲しみを乗り越える人と引きずる人の違い』
について解説していきます。
辛い体験を今でも引きずってる方や、普段から落ち込みやすいという方はぜひ最後まで読んでくださいね。
悲しみとの向き合い方3つのタイプ
人が大きな悲しみを伴う辛い体験をした時、その悲しみとの向き合い方を大きく分けると以下の3タイプになると思います。
- 悲しまないよう前を向いて頑張る
- 悲しんでいつまでも立ち直れない
- しっかり悲しんで立ち直る
そして恐らく多くの方は「1.悲しまないよう前を向いて頑張る」を目指そうとするのではないでしょうか?
ですが、実はこの中で最もおすすめなのは
「3.しっかり悲しんで立ち直る」
であり、逆に最も危ないのが
「1.悲しまないよう前を向いて頑張る」
なんです。
まずはどうして1の方法が危ないのか?について解説していきますね。
悲しまずに頑張ろうとするのが危険な理由
悲しみを乗り越えるにはどうすればいいのか?と考えた時、多くの人は、
- 楽しい事を考えて気分をあげる
- 過去の事よりも未来に目を向ける
- 辛い出来事にポジティブな意味づけをする
のような「ポジティブになる方法」を思い浮かべるのではないでしょうか?
もちろんこういった方法も大事なんですが、最初からいきなりこれをしてしまうと、かえって苦しさが増す可能性が高いです。
というのも、そもそもどうして人は「悲しく」なるのか?
それは、本来「悲しみ」という感情は“辛い過去を乗り越えるため”に備わっている感情だからです。
つまり、人が悲しくなるのは、弱さでも怠けでも脳のバグでもなく辛さを”乗り越えるために必要”だから悲しくなっているんです。
にもかかわらず「悲しみ」を堪えてしまうと当然身体は辛い体験を処理できなくなるので、いつまでもその辛い体験にフタをし続けるしかなくなってしまいます。
そして、辛い過去にフタをするのは、自覚こそしづらいですが、膨大なエネルギーを使います。
そのため、疲れやすくなったり、どこかで重い病気にかかってしまったり、他にも別の辛い体験をした時にフタをしていたものが一気に甦るなんて可能性もあります。
ですので、辛い体験をした時はまずは悲しむことが何よりも大切。
いきなりポジティブになろうとするのは、長期的に見ると新たな別の問題を引き起こす危険があるというわけです。
悲しんで立ち直る人と引きずる人の違い
ただ、悲しむのが大事と言っても、しっかり悲しんで立ち直れる人といつまでも悲しみを引きずってなかなか立ち直れない人がいますよね。
両者の違いはいったい何なんでしょう?
ここが今日の内容で最も大切なポイントですが、悲しんでも悲しんでも立ち直れないのは、
『悲しみ以外に未完了の感情があるから』
なんです。
つまり、厳密に言うと苦しみの正体は「悲しみ」ではないというわけです。
というのも、失恋、離婚、死別などの体験をした時、人が感じる感情は「悲しみ」だけではないはずです。
例えば、
- フラれた相手に”腹が立つ”
- 一人になって”不安”になる
など、「怒り」や「恐さ(不安)」を感じる事があってもおかしくないでしょう。
こういった感情が心に残ったままだと、人はいつまでもその時の体験を引きずってしまうというわけです。
特にカウンセリングをしていて多いのが、「死別」した相手に対して「怒り」を出せていないというケース。
一般的に亡くなった人に対して腹が立つなんて不謹慎だと感じる人が多いのではないでしょうか?
ですが、
- 交通事故で亡くなった子どもに対して「あんなに道路は注意しろと言ったのに!」と怒りがわく
- 先に逝ったパートナーに対して「ずっとそばにいるって言ったのに!」と怒りがわく
のように感じてしまうのは、人間である以上仕方のない事なんです。
そして、生じてしまった感情は絶対になかったことにはできません。
つまり、悲しんで立ち直れる人といつまでも引きずってしまう人の違いとは、
『全ての感情にフタをせず吐き出せたかどうか?』
なんです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
最後に今日のポイントをまとめると
- 辛い体験をした時は「悲しむ」ことが大事
- 悲しんでも立ち直れない時は「他の感情」が隠れている
といった2点です。
忙しい現代社会では、どんなに辛い体験をしてもできる限り早く立ち直らないと…のように感じる事が多いと思います。
ですが、ここで急いで感情にフタをすると、短期的には立ち直ったように見えても長期的には多くの問題を抱えてしまいます。
心の問題は「急がば回れ」であることがほとんど。
辛い体験をした時は、急がずにじっくりと自分の気持ちと向き合ってあげてくださいね。
そうやって時間をかけた方が長期的にはしっかり立ち直れますよ。
動画の方では悲しみを乗り越えるイメージワークもご紹介していますので、よかったらこちらも見てみてください。
★動画はこちら★
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
心理セラピスト おおのたかゆき