自分の感情がわからなくなってしまったあなたへ

おはようございます。
心理セラピストの
おおのたかゆきです。


本当はすごく辛いはずなのに、うまく悲しめない人がいます。


本当は腹が立っているはずなのに、「別に大丈夫ですよ」と静かに笑う人がいます。


他人の感情は痛いほどよくわかるのに、自分のことになると全くわからなくなる人がいます。


その一方で。


なぜかいつもイライラしてしまう人。


なぜかいつもすぐに泣いてしまう人。


なぜかいつも焦ったり、過剰に緊張したりする人もいます。


一見、正反対に見えるこれらの人たちですが、実は共通していることが一つあります。


それは、


「自分の感情をうまく感じられていない」


という点です。


「感情を感じられない」という言葉を見ると、いつも冷静で表情が乏しいロボットのような人を思い浮かべるかもしれません。


確かに、そういう人も「感情を感じられない」ことに変わりはないのですが…


「感情をうまく扱えていない(わからない、表現できない、飲まれてしまう)」という点では、実はどちらも同じ状態なんです。


では、どうして感情をうまく扱えなくなってしまうのでしょうか?
生まれつき、感受性が乏しいからでしょうか?


いえ、そんなことは絶対にありません。むしろ逆なんです。


小さい頃から、周りの空気を敏感に察することができたからこそ、自分の感情を禁止してしまった…こういった人たちの多くはそんな過去を抱えています。

原因は「感情を自ら禁止した」過去の悲しい学習

僕の心理セラピーでは、こういった方の悩みの原因は、


《感じてはいけない》


というビリーフ(思い込み)にあると考えます。


このビリーフは、文字通り「自分の感情を感じること」を禁止しているビリーフです。


自分の感情を全て禁止している人もいれば、


「怒りを感じてはいけない」
「悲しみを感じてはいけない」
「恐れを感じてはいけない」


というように、特定の感情だけを禁止している人もいます。


また、禁止の度合いも人それぞれで、
 

  • 全く何も感じなくなる人(感情の抑圧)


もいれば、
 

  • 感情自体は湧いているのに、それを外に表現できない人(感情の抑制)


もいます。


いずれの場合も、子どもの頃の体験を通して、


『感情を感じるのは危険だ』
『感情を感じるのはいけないことだ』


という、悲しい学習をしてしまったということです。

いったいどんな体験が、感情を禁止させるのか?

では、いったいどういった体験をすると、そんな学習をしてしまうのでしょうか?


これには、実に様々なケースがあります。


最もシンプルなのは、「親から直接禁止された」ケースです。


「男のくせに泣くな!」
「女の子がそんなに怒るな!」


といった言葉は、昭和の時代では割と当たり前だったと思います。


また、性別に関係なく、


「泣くな!」
「喚くな!」
「ビクビクするな!」


と厳しく言われて育った人もいるでしょう。


そんな風に『感情を出すと怒られる』という経験を繰り返せば、自ら感情を出すことを禁止しても、不思議ではないですよね。


他にも、僕のクライアント様にとても多いのが、「親の感情を肩代わりしてきた」ケースです。


夫婦仲の問題や、嫁姑の問題などで、いつも元気がないお母さんの愚痴ばかりを聞いていた子ども。


当然、そんな状態のお母さんには、子どもの感情を受け止めてあげる余裕なんてありません。


そうなると子どもは、自分の感情をグッと抑えて、お母さんの感情を受け止める必要があります。


やがて、「自分の感情=お母さんの感情」となり、自分の本当の気持ちがわからなくなってしまうんです。


こういった子どもも、


『お母さんのためにも、自分の感情は感じてはいけない』


という決断をしています。


さらに、親の感情を見て、「自分は親のようにはならないと決めた」ケースもあります。


例えば、お父さんがいつも怒鳴っていたり、お母さんがいつもヒステリーを起こしていたり。


そんな環境で育った子どもが、


『私はあんな風にはなりたくない!』
『だから私は怒りを感じないようにしよう』


と、決断することもあります。


ちなみに……僕自身もかつて「怒り」が使えなかったのですが、僕の場合はまさにこのケースでした。(母親のヒステリーが怖かったんです)


そして最後に、感情の抑圧(全く感じない状態)につながりやすいのが、「あまりに辛すぎて感情を遮断した」ケースです。


ひどいいじめを経験したり、親から虐待やネグレクトを受けていたり。


感情をそのまま感じることがあまりにも辛すぎるために、


『これ以上感じていたら、生きていけない』


と、自ら感情のスイッチを切ってしまうケースです。

感情にも、あなたにも、どちらにも罪はない

いずれのケースでも、あなたに絶対に忘れないで欲しいことがあります。


それは、「子どもには何も罪がない」、そして、「感情にも罪はない」ということです。


様々な理由で、生きるために感情を悪いものだと思わざるを得なかっただけなんです。


でも、どんな感情であっても、人間がより良く生きるために備えられた、とても大切な「生きる力」の一つです。


もし、あなたも今、


「自分の感情がわからない」
「うまく表現できない」


と感じるなら。


まずは、それが異常なことではないと思い出してください。


そして、自分の一部を禁止せざるを得ないほど、必死に生き抜いてきた過去があったということ。


あなたが禁止してきたその感情も、本当はあなたがあなたらしく生きるために備わっている大切な力であるということ。


まずはそれらを、どうか否定せずに、しっかりと胸に受け止めてみてくださいね。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


心理セラピスト おおのたかゆき