おはようございます。
心理セラピストの
おおのたかゆきです。
いきなりですが、あなたにはこんな経験はありませんか?
- 人と会っているときは明るく振る舞えるのに、一人になった途端、どっと暗い気持ちになる
- 楽しく過ごした帰り道に、「あんなこと言わなければよかった」と反省会が始まる
- 周りからは「しっかりしている」と言われるのに、自分では「本当の自分は、こんなじゃない」と思っている
- 心理学の本を読んだり、感情を書き出したりしてみたけれど、頭では分かっても、なぜか変われない
こんな風に、『人前の自分と本当の自分に落差がある』と感じている方、意外と少なくないと思います。
実際に、こういったお悩みで相談に来られる方も少なくありません。
もし、あなたにも心当たりがあったとしても…
それは決して「自分に嘘をついている」とか「性格に問題がある」といった単純な話ではありません。
じゃあいったい何が起きているのか?
今日はこのテーマで、お話ししていきますね。
なぜ人前と一人の時とで違いを感じるのか?

実はこれらは全て、『ある1つの原因』から起きているものと、僕は考えています。
それは、
《ありのままの自分であってはいけない》
というビリーフ(無意識の思い込み)です。
このビリーフを持つ人は、「ありのままの自分ではいけない」という感覚を感じていて…
学校や仕事の成績、スポーツなどの能力、さらには見た目や性格などの面で、
『誰々のようにならないといけない』
と、無自覚にいつも自分以外の誰かになろうとしてしまいます。
その結果、自分に違和感を感じてしまったり、「自分らしさ」というものが何かわからなくなってしまう人も多いです。
特に女性の場合は(もしかしたらこれからの時代は男性も)、自分の見た目に対して強い嫌悪感を感じることも。
その場合は、整形を繰り返したり、摂食障害(主に拒食)の原因になることもあります。
でも、いったいどうして、そんな風に感じるようになってしまうのでしょうか?
それは多くの場合、幼い日に「ありのままの自分」を受け入れてもらえなかった経験が強く影響しています。
・優秀な兄弟姉妹と、いつも比べられていた
・見た目のいい兄弟姉妹と、いつも比べられていた
・親が自分よりも、他の兄弟姉妹ばかりを可愛がっていた
・親がいつも他所の子どもと比較してきた(〇〇ちゃんはできてるよ、等)
こういった体験を繰り返し、心に傷を負った子どもは、こんな風に決断することがあります。
『私は、ありのままの自分ではなく、〇〇(親、兄弟姉妹、他の子)のようになろう』
これは、決して弱さでも欠点なんかでもなく…
幼い子どもが、子どもなりに、その環境の中で愛されようとなんとか編み出した、精一杯の知恵なんです。
でも、この決断は、舞台の上で”他の誰か”を常に演じ続けてるようなもの。
あなたが人前の自分と一人の時の自分との間に違いを感じるのも、ある意味、当然なんですね。
でも、この決断は、そもそも幼い頃に傷ついた心を守るためにしたものです。
だから、どれだけ頭で「ありのままの自分でいよう」と考えたとしても、
その時の傷が癒えていない限り、心と体は、怖くて、怖くて、到底そんなことできないわけです。
あるクライアントさんのケース

以前、僕のところに、40代の女性(Sさん・仮名)が、ご相談に来られました。
「誰かの前だと明るい自分、一人になるとすごく暗くなる私。これってなんで?って、ずっと思っていました。」
Sさんは、なんとかしたくて、ご自分で心理学を勉強されていました。
感情を見る練習、マインドフルネス、ジャーナリング。
少しは楽になったけれど、自力では限界を感じていた、とのことでした。
頭では分かっているのに、心がついてこない。
そんなSさんの心の内を丁寧にたどっていくと、幼少期の感覚へと降りていきました。
- 「女子」はいらないという態度の父親
- 悪気はないながらも、自分の理想を押し付ける母親
- さらに、兄弟の多い6人家族。
気がつけば、家族みんなが望む理想の自分を演じるようになるのも、無理のない環境だったようです。
そんなSさんも、セラピーを重ねて行くことで、徐々に自分の感情や自分らしさを取り戻していかれました。
そして、自分の感情を取り戻してからは、「ありのままの自分を見てくれない」両親に対する不安、悲しみ、そして怒りをしっかりと伝えました。
最後に、目の前の両親に向かって、
「私はもう、ありのままの自分で生きていきます」
こう言って、セラピーは終わりました。
その後、しばらくしてから、こんな風に話してくれたんです。
「私の変化を周りが「すごい~!」と言っちゃうほど変わりました。とりあえず落ち込まなくなった。友達は今のわたしと話すのがラクそうです。感情を取り戻せたら楽しいとか、何が好きとか、これからどうしたいとか、見えるようになって、格段に生きやすくなりました。ずっと秘めていた目標も実現させようと今動いています。そうそう、決断も早くなりました。直感的にいいと思っても動けなかったのに、驚きです。」
決断は、新しい決断で書き換えられる

ビリーフは、無意識の「決断」です。
そして、過去の決断は、新しい決断(再決断)で書き換えることができます。
でもそれは、過去の出来事を頭で理解するだけではできることではありません。
その当時に押さえ込んだ、あらゆる感情や感覚。
未完了となっていたそれらと、数十年ぶりに再会し、認めて、受け入れて、そして手放すこと。
そうすることで、本当の意味で過去を終わらせる。
その時に、ようやく初めて、“未来に向けた再決断”をできるようになるんです。
どんなに深い傷であっても、癒せない傷はありません。
「人前でも、一人のときでも、同じ自分でいていい。」
あなたがそんな風に思える日も、決して夢物語ではないと思いますよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
心理セラピスト おおのたかゆき


