こんにちは。
心理セラピストの
大野貴之(おおのたかゆき)です。
生きているとどうしても辛い出来事は起こってしまいますよね。
そんな時に、気にせず前に進める人もいれば、いつまでも引きずって苦しむ人もいます。
いったい、これらの違いはどこにあるんでしょうか?
実は、これは辛い時の感情とどう向き合ったかによって変わってくるんです。
そこで今回は、辛い感情との向き合い方を3つご紹介します。
- 普段の自分はどういった向き合い方をすることが多いのか?
- これからはどういった向き合い方をするのがいいのか?
など、ぜひ参考にしてみてください。
①感情を無視する(空元気)
まず、一つ目の向き合い方は「感情を無視する(空元気)」です。
恐らく、3つの中でこれをしている人が最も多いのではないかと思います。
辛いことがあっても落ち込まないよう自分を励まし、どうにか前向きに捉えて立ち止まることなく前に進んでいくといった感じです。
一見、何も問題がないようにも見えますが、これは辛い感情を見ないようにフタをしているということでもあります。
実はそれをしてしまうと、逆にいつまでも辛い感情が消化されずに残ってしまい、辛い記憶として後に引きずりやすいデメリットがあるんです。
特徴をまとめるとこうなります。
<メリット>
・立ち直りが早くすぐに行動できる
<デメリット>
・未解決な感情が残りやすく後々まで引きずりやすい
仕事中など、落ち込んでいられない状況ではおすすめの方法ですが、常にこれだと身体に負担がかかってしまうので要注意です。
②感情を受け入れる(自然体)
2つ目の向き合い方は「感情を受け入れる(自然体)」です。
人間の身体の仕組みとして自然な対応なので個人的には最もおすすめの方法。
というのも、人は辛いことが起きると「悲しい」などの感情が沸き起こり、その感情をじっくり味わう(=消化する)ことで辛い出来事を受け入れられるようになります。
そうやって辛い感情をちゃんと消化すると、記憶としては残りますが嫌な感情は残らず、次に活かせる経験として捉えることができるんです。
しかし、辛い感情を消化するまでにはやはり時間がかかる場合もあります。
人によっては2~3日落ち込んでしまうこともあるでしょう。
特徴をまとめるとこうなります。
<メリット>
・辛い感情を消化できるので引きずらない
・辛い出来事も経験と捉えられる
<デメリット>
・立ち直るまでに時間がかかることもある
状況によってはじっくり辛い感情を味わってる暇がないこともありますが、できる時は極力この方法を取るのがおすすめです。
③感情を否定する(抑うつ)
3つ目の向き合い方は「感情を否定する(抑うつ)」です。
辛い出来事があれば、どんな人でも”悲しみ”などの辛い感情がでてきます。
ですが、
- 悲しむなんて情けない
- すぐに落ち込む自分はダメだ
のように、辛い感情が出てくること自体を否定してしまうといった向き合い方です。
こうなると、元々あった辛い感情に加えて自己否定による辛さも上乗せされるため、いつまでも落ち込み続ける負のループにハマってしまいます。
メリットは何一つないのでおすすめできない向き合い方ですが、意外とこれをしている人は多いと思います。
ですが、ひどい場合は抑うつ状態になって立ち直るのが難しくなる場合もあるので、極力避けてほしい方法ですね。
特徴をまとめるとこうなります。
<メリット>
・なし
<デメリット>
・負のループにハマって立ち直れなくなる
・ひどい場合は抑うつ状態になる
もしあなたがこの向き合い方をしていることが多いと気づいたなら、これからはなるべくやらないように意識してみてくださいね。
大事なのは頭と心が一致していること
感情を受け入れることはとても大切ですが、そうは言っても社会生活を送る上では感情を抑えて頑張らなければいけない状況も必ずあります。
ここで、大事なのは感情を無視する/受け入れるのどちらが正しいか?ではなく、どちらを選んだとしても”頭”と”心”の両方で納得することです。
たとえ感情を無視することがあったとしても「今はそうすることが大切なんだ」と”心”でも納得できれば問題はありません。
そしてそれができるようになるには、普段から自分の”心”の声にしっかり耳を傾けてあげることが大切。
忙しいからといっていつも”心”を無視し続けていると、やがてどこかで”心”が猛反発して原因不明の体調不良になるなんてケースも少なくありません。
ですが、普段から自分の”心”を大切にしていると、いざという時にも”心”が反発することなくちゃんと頑張れるようになるんです。
他人との関係に置き換えても、いつもひどい態度をとってくる人の言うことなんて聞きたくないですよね、それと一緒です。
もしあなたが落ち込みやすい、嫌なことを引きずりやすいと感じているなら、一度自分の”心”との関係性を見直してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
心理セラピスト 大野貴之