こんにちは。
心理セラピストの
大野貴之(おおのたかゆき)です。
あなたは自分の「性格」についてどう思いますか?
どんな人でも「良い所もあれば、悪い所もある」ものですが、心の問題を抱えている人は自分の性格を嫌いだと思っている人が多いかもしれません。
実際、心の病気になるかどうかは、その人の「性格」が大きく関係していると言われています。
ということは、生まれた時点で心の病気になるかどうかが決まっているんでしょうか?
いえ、そんなことは決してありません。そもそも「性格」とは遺伝によって決まるものではないんです。
そこで今回は心の問題と性格の関係、そして性格は遺伝では決まらず今からでも変えられる、というお話をします。
普段から生きづらさや悩みを抱えやすい人は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
心の問題の根本原因は「病前性格」
生きづらさや悩みなどの心の問題を抱えている時、僕たちはストレスになる周りの人や環境に原因があると考えてしまいがちです。
もちろん外部からのストレスが原因の一つなのは間違いないんですが、実はそこが一番の根本原因ではありません。
なぜなら、同じ環境にいたとしても人によってストレスを感じる人と感じない人がいますよね。
ということは、本当の原因は周りの人や環境ではなく、受け取る側にあるということになるんです。
実は、心の病気には「病前性格(その病気になりやすい性格)」というものがあり、その性格を変えない限り根本解決はできません。
つまり、心の問題を引き起こす一番の根本原因はその人の性格(病前性格)にあるんです。
ただし、「良い/悪い」の話ではなくあくまでこれは「原因」の話。
「ストレスを感じる奴が悪い」という意味では決してなく、悪いのは加害者なのは間違いないのでそこは誤解しないでくださいね。
病前性格が作られる原因は「心の傷」
「性格に問題があるのならもうどうしようもないんじゃ…」
もしかしたら、あなたはそんな風に感じてしまったかもしれません。
ですが、実は性格は遺伝で決まっているわけではなく、今からでもちゃんと変えられます。
正確に言うと、遺伝で決まっている部分もあるんですが、大部分は生まれた後の環境で学習したものなんです。
例えば、生まれながらに積極的で何でもすぐに挑戦する子どもがいる一方で、消極的で慎重な子どももいます。
こういった性格の違いは遺伝による違いです。
しかし、何かに挑戦して失敗してしまった時に「自分はダメだ」と生まれながらに思うような子どもはいません。
そんな風に思うのは遺伝とは関係なく、生まれた後の環境で「何かができる自分なら良いが、何かができない自分はダメだ」と学習してしまったからなんです。
大人になってから生きづらさや悩みに繋がるような「性格」は、こんな風に後から学習したものがほとんど。
そして、後から学習して身につけた「性格」であれば、その思い込み(学習)を解くことで今からでも変えられるんです。
心の傷を解消すれば「性格」は変えられる
また、心の問題につながるような「性格」を学習してしまう背景には、「心の傷」が大きく影響しています。
例えば、「自分はダメだ」と思うような性格を身につけた子どもは、親に褒めてもらえなかったという「心の傷」を抱えているケースが多いです。
しかし、逆に言うと、この「心の傷」さえ解消できればその影響で身につけた「性格」も変えることができるんです。
というより、「変える」のではなく「元に戻す」といった表現の方が正しいかもしれません。
人の心は、元は誰もがまっすぐな糸のような状態で、それが何度も何度も絡まってしまった結果、複雑な形になってしまいます。
ですので、それを一つ一つ何がどう絡まっているのかを明らかにし、丁寧に解いていくことができれば、次第に元のまっすぐな形に戻っていくんです。
そして、それを潜在意識に直接語り掛けて丁寧にやっていくのが、心理セラピーというわけです。
つまり、心理セラピーによって「心の傷」を解消していくことで、心の問題の原因となる「性格」も変えられるんです。
「性格」の良し悪しではなく何に困っているかが大事
最初の方でも言いましたが、これは決して良い/悪いの話ではありません。
どれだけ複雑に絡み合った形の性格だったとしても、それが悪いとは限らないですよね。
何度も辛い経験をして複雑に絡み合った結果、誰よりも人に優しくなれる人だっているはずです。
つまり、大事なのは良い/悪いではなく、その人自身が困っているかどうか。
一般的にとか、常識的にとか、普通はとか、そういった理由で自分を「変えなければいけない」のではなく、自分が困ってるから「変えたい」が正しい考え方です。
だから絶対に今の自分を否定しないでください。
その上で、どうしても苦しかったり困ったりしていることがあるのなら、そんな自分を変えるためにぜひ一度セラピーを受けに来てみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
心理セラピスト 大野貴之